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権利とは?/ モビット

[ 506] 初音ミクは「権利者」か - ITmedia News
[引用サイト]  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/18/news032.html

「初音ミク」は歌手だろうか。歌手なのだとしたら、ミク本人への著作権料の配分は――人間のように歌うソフトが新たな課題を提示している。
「初音ミク」は、「楽器」なのか「歌手」なのか。歌手だとしたら、ミク本人に著作隣接権(実演家の権利)が発生し、著作権料を配分する必要があるのではないか――3月17日に開かれたデジタルコンテンツ協会のセミナーで、歌うソフト「初音ミク」の位置付けや、著作権法上の扱いについて意見が交わされた。
初音ミクを開発したクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長や、ミクのエンジン「VOCALOID 2」を開発したヤマハの剣持秀紀さん、弁護士の小倉秀夫さん、コンテンツ投資を手がけるシンクの森祐治社長などがそれぞれの立場から意見を述べた。
「ここまでの注目は予想外。DTMユーザーに売るための新しい楽器で、一般の人が使うことはないだろうと思っていた」と伊藤社長
初音ミクは、声優・藤田咲さんの声を元に合成した音声で、指定した通りの歌詞と音程で歌うことができるバーチャルインストゥルメント(仮想楽器)だ。クリプトンの伊藤社長は開発当初から、ミクを「楽器」と考えていたという。
「初音ミクはVSTi(バーチャルインストゥルメントの規格)であくまで楽器。バーチャルアイドルではない」(伊藤社長)。その考えは「初音ミク」ソフトの使用許諾書にも反映されている。「製品の使用許諾書には、初音ミクの絵や商標の許諾は含まれていない。製品とキャラクターは別」
だが、あまりに人間らしい歌声と「初音ミク」という名前、ツインテールの16歳の女の子という姿が、ミクに単なる楽器以上の人格を帯びさせた。ユーザーは、ミクを人間に見立てた歌を作ったり、ミクの姿がいきいきと動くアニメと歌を組み合わせ、「ニコニコ動画」に投稿。ミクの歌声とキャラクターは不可分になってきた。
「ニコニコ動画で、初音ミクを『鳴らしてみた』『使ってみた』と言う人はほとんどおらず、みんな『歌わせてみた』と言う。高音域を歌わせたら『かわいそう』などと、調子外れの歌だと『誰だ? ミクを酔わせたのは』といったコメントが入る。初音ミクというバーチャルな人格を認めているということだろう」
初音ミクを含むVOCALOID製品の使用許諾書では、公序良俗に反する歌詞を公開・配布することを禁じている。「キャラクターや、声を提供してくれた人のイメージを傷つける可能性がある」というのがその理由だが、これも、ヤマハやクリプトンが、声とキャラクターを不可分の“人格”と扱っている証左といえそうだ。
初音ミクの著作権法上の扱いはどうなるのだろうか。ミクがピアノやバイオリンと同じ楽器ならもちろん、著作権は持ちようがない。だが「歌手」と認めるなら、ミク自身が実演家として著作隣接権(録音、録画権など)と著作者人格権(同一性保持権、氏名表示権など)を持つ可能性がある。ミク作品の録音・録画物から収益が発生した際、初音ミク“本人”に著作権料を支払う必要が出てくる――ということになるかもしれない。
場合によってはミクの声を担当した声優の藤田咲さんも権利者となる可能性があると、弁護士の小倉秀夫さんは指摘する。藤田さんによる声のデータ提供が「実演」と認められ、初音ミクで歌った楽曲が「藤田さん実演の録音・録画物」と認められれば、藤田さんの著作隣接権が初音ミク作品に及ぶことになるためだ。
ミクが歌う楽曲を作った作家たちは、どんな位置づけになるだろうか。レコード制作者の権利(原盤権)を持つことは確かだろうが、ミクで演奏した主体として実演家(歌手・演奏者)の権利も持つことになるだろうか。
人気のミク作家たちは「○○P」(プロデューサー)と呼ばれているが、彼らは作詞作曲家・原盤権者としてだけではなく「初音ミクというアイドルのプロデューサー」としての還元も受けるべきだろうか。
「初音ミクの場合、ヤマハとクリプトン・フューチャー・メディアには収益が発生している。ミクが人格のない楽器ならそれだけでよかったのだが、実際はそうではない。バーチャルアイドルへの配分をどうするか、藤田さんにどう還元するかといった課題がある。また将来、コンピューターによるコンテンツ制作でもうかるようになった場合、プログラマーは演出家に当たるのか、といった議論もある」(シンクの森社長)
“人格”を持つ電子楽器「初音ミク」は、これまでの著作権法や権利ビジネスの仕組みが想定しない全く新しい存在だ。「法律家も、新しい課題ととらえて考えていかなくてはならない」(小倉さん)
初音ミクという「声の楽器」が創作を刺激し、作品が次々に生まれている。自己表現のための創作が著作権制度と衝突することもあれば、経済価値を持つことも。作者もコンテンツ企業も、みんなが幸せになれる仕組みはあるだろうか。
「初音ミクJASRAC事件」が浮き彫りにした、みんなの創作と音楽ビジネスの矛盾。誰もが創る時代に、みんなが幸せになる仕組みとは。「初音ミク」という“実験の場”を提供し、ユーザーとともに探っていく。連載企画 「おもしろさは誰のものか」序章。
ドワンゴ・ミュージックとクリプトンが、一連の「初音ミク」騒動について“和解”し、共同でコメントを発表した。今後は「ネット時代に即応した音楽著作権の処理について、共同で検討していく」としている。
テキストから写真、動画まで、誰でも簡単に、世界に公開できる時代が来た。誰もがメディアを持った今。その「おもしろさ」は、誰のものだろうか。
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[ 507] 「iPod課金」は「文化を守るため」――権利者団体が「Culture First」発表 - ITmedia News
[引用サイト]  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0801/15/news117.html

行動理念では、「流通の拡大ばかりが優先され、作品やコンテンツなど創作物を単なる『もの』としか見ないわが国の昨今の風潮を改め、世界に冠たる『文化』(Culture)が重要視される社会の実現を目指す。経済発展は情報社会の拡大を目的にした提案や計画が、文化の担い手を犠牲にして進められることがないよう、関係者や政府の理解を求めていく」などとしている。
ビデオメッセージを寄せた作曲家の船村徹さん。「文明の利器はいろいろ発達したが、機械文明優先でいいのでしょうか」などと訴えかけた
歌舞伎役者の市川團十郎さんは「改めて、知的財産を財産として、『おたから』と感じなくてはいけない」と話した。このほか作曲家のすぎやまこういちさんや狂言師の野村萬さん、落語家の三遊亭小遊三さんなどがビデオメッセージを寄せた
CPRA運営委員の椎名和夫さんは「経済・流通至上主義の考え方で、権利者側は既得権者と呼ばれ、流通を阻害している元凶とも言われる。コンテンツは単なる嗜好(しこう)品に過ぎないという考え方があるのも知っている。それが間違っていると言う気はないが、新技術やビジネスが、文化やそれを支えるシステムをき損してはいけない」と訴える。
「経済至上主義がさまざまな問題につながっている。医療に経済至上主義が進出した結果、病院で問題が起きていると聞くし、地球温暖化も経済至上主義の結果だ。社会の中の『文化』も例外ではない。文化そのものがおろそかにされていることに、強く警鐘を鳴らさなくてはならない」(椎名さん)
日本映画制作者連盟事務局の華頂尚隆次長は「文化振興を語る上で、ソフトとハードを鶏と卵に例えることが多いが、文化の場合は作品が先に生まれ、複製機器が後で普及する。文化の担い手による作品がまずある。始めに文化ありき、だ」と強調する。
私的録音補償金は2000年をピークに、録画補償金は05年をピークに減少している。その原因は「制度が導入された1992年当時と比べ、コピー総量は比較にならないほど増加しているが、iPodや携帯電話、PC、カーナビなど新たに登場した複製機器が、制度の対象となっていない」ことという。
華頂さんは「映画に限らず、マルチユースを前提にした映像コンテンツはコピーネバー(1回もコピーできない)が基本。コピー可能ならば『補償金なし』は甘受できない」などと強い調子で主張。JASRAC常務理事の菅原瑞夫さんは「『DRMが進歩すれば、補償金は不要』という議論もあるが、1かゼロかという問題ではない。コンテンツの作り手だけではなく受け手にとっても便利な制度をどう作るか、考えていかなくてはならない」とした。
日本では、補償金は機器を購入した消費者が支払っているが、欧州では機器メーカーが支払っている。金額は国によって異なるが、総じて日本よりも多額だ。
来日したCISACのエリック・バティスト事務局長によると、機器メーカーは「補償金のせいで機器の小売価格が上がり、コンテンツの流通量が減っている。DRMがあれば、補償金は不要なはず。消費者も撤廃を望んでいる」などと訴えていたという。
Culture Fitst!連合はこれに対し「補償金がある国もない国もコンテンツの流通量は変わらない。DRMは、ユーザーが利用しているコンテンツを把握するためプライバシーを侵害する。ユーザー調査の結果では『補償金を支払ってでもコピーの自由を確保したい』という意見が多かった」などと反論したほか、有名映画監督や俳優などを巻き込んで補償金撤廃反対のイベントなども開催した結果、「まずは勝利した」(バティストさん)
ただ、「欧州での戦争も、まだ終わっていない」という。「今でもメーカー側は補償金制度に反対する運動を続けている。この問題はすべての国とクリエイターが直面しているもの。文化を守るため、欧州と日本で協力じていけるだろう」(バティストさん)
欧州ではMP3プレーヤーやプリンタなどの電子機器にも私的複製補償金が課せられているが、これに対して正式に苦情が提出された。(ロイター)
文化庁の著作権分科会で「HDDプレーヤーにも私的録音録画補償金を課すべきか」という問題が議論された。権利者団体は早急な対応を求めたが、委員は慎重な態度を崩さず。
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